シンガポールは女性の社会進出を、女性取締役占有率の向上によって図ろうとしている。
2014年にThe Diversity Action Committee(DAC)が設置され、企業の取締役の女性占有率を高めるべく活動してきたが、最近、2020年までに20%、2025年までに25%、2030年までに30%を目標にし、大企業100社に対して率先して実現するように促した。
DACの出したデータ(冒頭のグラフ)によると、現在シンガポールは9.9%。確かに周りのインドネシア、マレーシア、インド、中国、香港よりは劣っているようだが、あと3年で倍にするのは難しいのではないか。
(日本は数年前だけど、1.5%台。)
GLC(政府系企業)なんかは政策を率先して実施するから、意外に早く達成できたりして。
記事によると、目標達成のためにDACは6段階の計画を発表している。
- 企業に対して、取締役と主要マネジメントの選定における多様性(性別含む)の方針と、測定可能な目標とその進捗を公表するよう要求する。
- 企業に対して、今後のビジネスニーズを踏まえた最適な取締役構成を発表し、適正なスキル・経験をもつ女性取締役を知人等から探す従来の方法から改めるよう求める。
- 企業が、多様性の恩恵に対する深い理解を得られるよう助ける。
- 投資家、市民などを啓蒙して企業が多様性を深められるよう促す。
- 女性の取締役やマネジメントへの進出の重要性についての研究を奨励したり、同テーマに対する地域での会話を増やす。
- 既に取締役の多様性促進を表明している機関・団体をサポートする。
いつも違和感があるのだけど、女性の社会進出増えると企業の業績は良くなるの?自由競争が大事なのに、数値目標決めて、ポジションにふさわしくない人を数合わせのために入れることに何の意味があるの?
(昔日経かなにかで、女性の社会進出が進んでいる企業?国?は成長率が高い、みたいのを見たことあるけど、それは因果関係はないよね。成長率が高いから、余裕があってそういう取り組みができるだけかもしれない。)
そもそもなぜ多様性を追求しなければいけないのか、僕自身理解できていないのだろう。多様性はそもそも効率性の議論とは全く別で語られているのかもしれない(一種のAffirmative Action)。
もちろん、性別やその人の仕事の実力以外の特性によって差別を受けるのは良くないと思うが、例えば女性は、文化的・社会的・歴史的背景もあるだろうが、事務仕事などバックオフィス業務を選ぶ傾向にあると思う。でも、これは、本人の意思によって選んでいるケースも多いのは、俺もよく知っている。女性の中には、そもそも働かず専業主婦になりたい人だって多いし、その率は男性よりは多いような気がする。
あと、多様性という意味では、色々なマイノリティの採用が必要なのに、なんでいつも「女性」なの?人種とか、色々ほかにもあると思うけどな。フェミニズムかどうかわからんが、女性側が勝手に存在しない敵と戦っていることって多いよね。
できるだけ多くの人が、公正に評価され、望む仕事につけますように。
Diversity Action Committee targets 30% of board seats for women by 2030
http://www.channelnewsasia.com/news/business/diversity-action-committee-targets-30-of-board-seats-for-women/3651134.html