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2022年2月22日火曜日

インドネシアのテロとラマダンの時期についての考察

インドネシアに駐在する人にとって、なんとなくあぶないイメージがあるのは、ときたまテロが起こるからではないだろうか

バリ島爆弾テロは200人以上が犠牲になり日本人も含まれていた
ジャカルタマリオットホテル爆破テロ事件も日本でも大きく報道された
(ちなみに、このテロに巻き込まれて九死に一生を得たインドネシアと日本のハーフの有名経営者もいる)

ざっと眺めてみると、なんとなく下記の3か所が狙われているように思う
  1. 外国人
  2. 警察
  3. キリスト教教会
私は日本にいたときは敬虔ではない普通の仏教徒であったが、
こちらでは妻と結婚する際に妻に合わせてキリスト教(プロテスタント)となっている
子供ができる前は何回か日曜の集まりにも何回か参加させてもらったし、
コロナ前はモールで開催する子供向けのキリスト教の集まりにも親戚と一緒に参加したことがある
今はリモートでやっているようだが、やはり日曜の集まりは個人的には怖く感じている

妻がインドネシア人であったので、シンガポールにいるときも当然インドネシアのニュースが気にはなっていたが、
テロの発生タイミングとラマダンの時期について気になったので調べてみることにした

対象としたテロ事件は、簡単にデスクトップサーチした程度なので網羅性はわからないが、
公安のサイト等も確認し、少なくとも大きなテロは網羅しているはずである

ラマダン前後や宗教的イベントの前は、日本の大使館からも、
宗教心の高まる時期には人ごみを避けるよういつもメールで注意喚起が来る
一方で、下の結果からわかるように、ラマダン中にはテロ事件が起こっていないことが分かった

これは、宗教心てきにラマダンの時期にテロをするのはタブーなのか、
警察等の警戒レベルが高いためなのか、あまりよくわかっていない

※Wikipedia情報だが、ラマダン期間中は、「喧嘩や悪口や闘争などの忌避されるべきこと」は、
断たなければいけないようだが、テロリストがテロを闘争と捉えているとすれば、
ラマダン期間中を避けるのは信仰心のためともいえる。
しかし、インドネシア以外の国を見ればラマダン期間中にテロは発生しており、
あまり関係ないのかもしれない


とはいえ、ラマダン前後にテロが集中しているため、
特に前後は気を付けたい
ラマダン後の休暇は人出も多く、人の集まるところに行くことも多いだろうし

普段から気を抜かないことは言わずもがなであるが















2022年2月18日金曜日

Pisah Hartaの取得と外国人によるインドネシアでの家の購入

 インドネシア人と結婚し、インドネシアに住む外国人にとって、

資産管理については悩みが尽きない

おそらく下記のような背景があるのだと想像する

  • 法律や規制が不明瞭だし確認しづらい
  • 税務リスクが高く、運が悪いと税務当局から理不尽な追徴を受けてしまうことがある
  • 外国人の不動産の所有は、基本的に禁止されている


ここでは、特に3つ目の観点で少し書き留めておきたいと思っており、

下記の順でまとめておこうと思う。

  1. インドネシアでの土地の所有権の種類のまとめ
  2. 外国人とのカップルが家を購入する場合(※私の体験)

インドネシア人と結婚した日本人の人が家を買う際に参考になるのは2になると思う(私の実体験)

ちなみに、うちは、日本人(私)と華人のインドネシア人妻のカップルであり、2の方法で昨年家を購入した



1. インドネシアでの土地・建物の所有権の種類のまとめ

ここで、土地・建物の所有権につきまとめてみる
少し古いが2010年のJETROのレポートによると、「土地・建物から成る不動産については、1960年9月24日付第5号「土地基本法」がいまだ 有効」とのこと



ちなみに、同JETROレポートによると、外国人、外国企業の定義は下記の通り。

外国人 = 外国籍を有するもの
※インドネシア人が二重国籍として海外の国籍を取得すると外国人
※外国籍保有者がインドネシア国籍を取得しても、外国籍を保有する限り外国人

外国法人 = 外国の法律に則って設立された企業
※外国資本が入ったインドネシアの株式会社(PMA)は、外国法人ではない
※在インドネシア駐在員事務所は法人としては本国企業と同一であり、外国の法律に則って設立されているため外国法人となる


※ゴルフ場の話

2. 外国人とのカップルが家を購入する場合(※私の体験)


前提として、外国人(個人)が土地を所有することが出来ないので、
婚前に作成した財産分離所有契約(Pisah Harta)を交わしていない限り、
インドネシア人側で土地を購入したとしても結婚後であるため、共同所有財産となり、
外国人所有分は政府所有分となる、ということである

このような状況になり困るのは、土地売却時とローンを組む時である
つまり、半分は政府が所有しているので自由に売却できなくなってしまうので資産価値がなくなる、ということらしい
住宅ローンを組む場合はこのPisah Hartaを提出し、外国人側に所有権がないことを証明しないといけない
(政府に半分所有されてしまうと担保価値がないため)
と、これは当地の公証人に聞いた話だが、JETROの資料によると、法律上は、
「婚姻による資産の共有により外国人が所有権を有すること になった場合、(中略)これら事項が 発生した時点から1年以内に譲渡などの方法により所有権を手放さなければならない。」
とのこと



我が家の場合、元々二人とも日本での生活が長かったため、
あまりその辺のことを調べず財産分離所有契約を交わさずに結婚していた
(しかも最初の5年はシンガポールだったので家の購入も検討していなかった)

妻が家を持ちたいということで具体的に検討しはじめたとき、
Notalist(公証人)の人から結婚後でもPisah Hartaを作成できるという話を聞き、
作成することになった

結論から言うと、Pisah Harta作成後、無事家の売買契約も成立し、
住宅ローンもBCAから組むことが出来たので、
この方法は有効であると思う(少なくとも実務上は)

Pisah Hartaの内容を読むに、理屈としては、2013年の憲法裁判所の判断で、
結婚後に作成したPisah Hartaも有効とみなされた、ということのようである

ちなみに、税理士に話を聞くと、個人所得税の観点からすると、
結婚後のPisah Hartaについては否認される可能性はあるとのこと





(参考)
JETRO - インドネシアの不動産利用制度
https://www.jetro.go.jp/ext_images/jfile/report/07000183/indonesia_estate.pdf