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2014年8月31日日曜日

シンガポールで行ってみた ~都会のオアシスBishan-Ang Mo Kio Park

今日はシンガポールの国立公園のひとつ、Bishan-Ang Mo Kio Parkのことを書いてみる。
この公園は、シンガポールで最も有名な国立公園のひとつで、HDBやコンドに囲まれた中にある東西に細長い公園。
※ウィキペディアにもページあり。(こちら

シンガポール政府は建国の父リー・クアン・ユーが首相を務めていた時代より国立公園の設立も含めて緑化政策を進めてきた。
現在は、国家開発省がトップとなり、具体的な施策の実行はNational Parks Boardという機関が実行しているようである。
こちらのように、国立公園の紹介用ウエブページも作られている。

現代では先進国のみならず途上国でも取り組んでいる緑化政策に、1960年代から注目していたリー・クアン・ユーの先見の明に驚いたが、彼が英国ケンブリッジ大学に留学していたことを考えると、これは当然の成り行きのような気もする。というのも、ロンドン都市部にも市民の憩いの場として公園が点在しているし(1960年代どうだったかは分からないが)、郊外にも緑が多い印象があり、ロンドン周辺の都市計画の影響が多少なりとも彼の都市計画に影響を与えているような気がするからだ。
(ちなみに、彼はケンブリッジの法学部で主席卒業。原理原則から緻密に国家を組み立てていく様を見ると、彼が法律家であることにも納得がいく。)

記事の最後にも書いているように、国家プロジェクト級の取り組みとして、国立公園同士をつなぐ道路(パーク コネクター:Park Connector)づくりも進めている。


公園は、地理的にはシンガポールのほぼ中心にある。
Cityエリアからは北部に位置する。

公園への行き方。
最寄駅は、黄色いCircle Lineと赤いNorth South Lineが交差するBishan駅(CC15)(NS17)。
まぁシンガポールは色々とバスも出ているからそれでもいけると思う。
Bishan Roadを北上すれば、約1km、15分くらいで着く。

僕は、Bishan Studiamを通って公園へ行った。
地図上で青い点線で囲っているのが、名門中等教育学校ラッフルズ・インスティチューション(Raffles. Institution)。
日本の神戸高校とも姉妹校提携しているようだ。

駅前にはJunction8というモールあり。


Bishanスタジアムに行く途中では、新しいコンドミニアムらしき建物が建設中だった。
Lakesideの方でもそうだけど、シンガポールはHDBやコンドの建設が活発に行われている。


Bishan Studiamには、プール、トラック競技用スタジアムなどがあった。
ちょうど、学生の競技大会がやっていた。

客席が閑散としてたな。
日本みたいに学校をあげて応援に来るような感じではなかったな。
休日だったし。

このスタジアムの裏口から、川沿いにあるくと、すぐにBishan-Ang Mo Kio Parkに着く。
以下は、公園の写真。







水遊びをする子供たち


公園内には、マクドナルドもある。

ドッグランも。

公園の一角には、オシャレなカフェ、レストランも存在。



今回はCORNER STONEに入ってみた。


他にもSPAもあり、白人、日本人の奥様方が何人も入って行った。


最後に、公園内にあった看板を紹介したい。

この写真は、Bishan-Ang Mo Kio Parkを含めた周辺の公園や施設をつなぐPark Connectorの敷設予定図を示したものだ。

シンガポールは各地域に小さな公園が点在している。
政府の健康促進キャンペーンもあり、運動(ジョギング、ランニング)をする人も多いのだが、いかんせん公園がそこまで大きくないため、道路を走る人も多い。この公園も1周約3.3km程度。
シンガポールでは日本のように丁寧な自動車運転しているわけではないし、自転車との接触事故なんかも起きるので、歩行者が公園間を安全に移動できるよう国中の国立公園をつなごうという計画がある。

すでに、ハーバーフロントの方のサザンリッジス(9km)、イーストコースト(23km)でコネクターが完成している。
うちの近所にあるChinese Gardenも、Japanese GardenやScience Parkとの複合的な総合公園として再開発することを2014年のリー首相が演説で明言しており、こちらも楽しみ。


そんなわけで、観光というよりは現地に住む人向けの情報だけども、興味持った人はぜひBishan-Ang Mo Kio Park。










2014年8月29日金曜日

インドネシア経済 ~インドネシア人富豪がシンガポールに所有する資産は、インドネシアの国家予算並み

Investor Daily Indonesiaによると、インドネシア人の富裕層がシンガポールに貯めている資産は、USD150Bn(約15兆円)ほどでインドネシアの国家予算に匹敵するほどあるらしい。

記事にもあるが、驚いたことに、企業の資金は含まず、個人の資産だけで国家予算レベルになってしまうという。

最近は、中国の金持ちがシンガポールで話題になることがあるが、そもそも昔からシンガポールに富をもたらしていたのはインドネシア人なんだよね。

それを以下にインドネシアに持ってくるかというのが政府の見せどころなんだろうなぁ。
まぁ、通貨も弱いし国もまだ安定せずインドネシアの銀行の信用力もそこまでではないもんなぁ。

国家予算レベルの個人資産がインドネシアで運用され、インドネシアがさらに発展してくれればうれしいなぁ。




以下、Investor Daily Indonesiaより。(インドネシア語)

Orang RI Simpan Dana US$ 150 Miliar di Singapura
Oleh Agustiyanti | Rabu, 27 Agustus 2014 | 11:41

JAKARTA – Dana orang kaya Indonesia yang disimpan di perbankan Singapura ditaksir mencapai US$ 150 miliar atau sekitar Rp 1.500 triliun. Angka tersebut mendekati anggaran belanja negara dalam APBN-P 2014 senilai Rp 1.876,8 triliun dan hampir menyamai total dana pihak ketiga (DPK) perbankan Indonesia.

Direktur Utama Bank Mandiri Tbk Budi Gunadi Sadikin mengatakan, dana sekitar US$ 150 miliar yang diparkir di Singapura itu belum termasuk dana milik perusahaan-perusahaan Indonesia yang disimpan di Negeri Singa itu.

“Itu kalau sekarang sekitar Rp 1.500 triliun, sama seperti APBN kita. Itu belum termasuk dana perusahaan-perusahaan Indonesia. Kalau ditambah, angka konservatif dengan dana orang kaya individu, menjadi sekitar US$ 300 miliar atau sekitar Rp 3.300 triliun,” ujar Budi pada seminar Mendorong BUMN Go International yang diselenggarakan Investor Daily, di Hotel Ritz Carlton, Jakarta, Selasa (26/8).

Menurut Budi, jika dana tersebut bisa ditarik ke Indonesia tentu dapat mendukung pertumbuhan kredit perbankan dan produk domestik bruto (PDB) Indonesia lebih tinggi dari saat ini.


http://www.investor.co.id/home/orang-ri-simpan-dana-us-150-miliar-di-singapura/92949

2014年8月24日日曜日

シンガポールで行ってみた ~シンガポール唯一の温泉 Sembawang Hot Spring

今回は、シンガポールで唯一存在するというガイドブックにも載っていない秘境中の秘境の真っただ中にある温泉(Sembawang Hot Spring)について書いてみる。

そもそも、会社の人から聞くまでシンガポールに温泉があるなんで思いもよらなかったし、知っている人なんて現地人でもそんなにいるとは思えない。
シンガポールなんて行くとこあんまりないし、話のネタとして行く人は多いみたいで、「シンガポール 温泉」で検索するといくつかブログも見つかる。

場所は、シンガポール北部に位置し、最寄MRT駅は赤いNorth South線のYishunNS13)。Cityエリアからは外れるが、HDBも多く人も多い住宅地といった感じだろうか。駅前にはショッピングモールもある。


一応、Google Mapでも名前は出てくる。


駅からは歩いて2km30分前後。駅前で858番のバスに乗っても行けるらしい。(こちらのブログ参照)。僕は歩くのが好きなので、歩いて行くことにした。下が、歩いた経路。



駅の改札を出たら右へ行き、最初の道路(Yishun Avenue 5)を左へ。
ここから15分くらい行くと、T字路にぶつかるので右折。
ちなみに、Yishun Avenue5のつきあたりにあるのが、Chong Pang Campという空軍の施設で、温泉もこの中にある。もちろんこの入口からは入れない。

右折後は、このキャンプを左手にSembawang Roadを北上。Gambas Avenueとの交差点で左折。
少し行くと、下の写真のような赤い看板が2枚掲げられている入り口がある。
ここを入り、少し歩くと温泉までいける。

入口の看板。
OPEN HOUR7:00 – 19:00

こんな感じの通路。


これまでもったいぶってしまったが、温泉といっても日本のように湯船につかれるわけではない。下の写真のように蛇口からお湯が出ているだけである。僕が行ったときは、10人くらいがいて、半分くらいは観光(といってもシンガポーリアンっぽかった。)、残りは業者らしき人、水着でお湯を浴びている地元のおっさん。他にも、入口ですれ違った母親達とその子供たちの集団、2Lくらいのボトルを持って帰るインド系の住民らしき人も。

とても暑くて直接触れない。
ちゃんと硫黄臭がした。
業者らしき人は、このお湯を何に使うのだろうか。

実はこんなに小さい。
バスケコート2つ分くらいだろうか。
レンガの建物の中には湯船があるみたい
(中の写真はこちらのブログ参照)。


下は入口にある石碑の写真。
意外だったのが、あのF&N(シンガポール最大の飲料・不動産メーカーで首相の弟が会長を務めていたが、2013年タイのTCCグループに買収された。)がこの水を売ってたこともあるみたい。
以下、石碑の内容。
1908128日のThe Straits Timesによると、この温泉は、W.A.B. Goodallという地方の森林警備隊(Municipal rangerによって発見された。これがシンガポール唯一の温泉であり、発見後、当地は中華系商人のSeah Eng Keong1873-)がこの地を所有。
Seah Eng Keongはこの温泉を利用してビジネスができるのではないかと考え、温泉水をヨーロッパへ分析を依頼。結果、飲用できることが分かり販売のためにSingapore Natural Mineral Hot Springs Companyを設立(のちにSingapore Hot Springs Limitedと名前を変更)。1909年にはボトリングの工場を設立し、のちに“Zombun”の名で売られる。一方で、“Seletar Hot Springs”の名で、温泉としても観光名所にする計画がなされる。
1921年、F&Nは会社を買収。製品開発を進め、“Zom”、“Vichy Water”などの商品を販売。生産性の向上のため、1933年に最新鋭の工場を設立。
1942年~1945年の日本統治時代は、日本人用の温泉が作られる。1944年、連合国軍の落とした爆弾により温泉は破壊される。1960年代にまた湯量が回復。1967年、F&Nが新しいボトリング工場を建設、子会社のSemangat Ayer Limitedが運営。スパの建設も計画されたが、実現はされず。
1985年、政府が軍の利用を目的に当地を買収。2002年にコンクリート、蛇口を敷設。 

最後に、ちょっと気になったことを書いてみる。
温泉があるということは、地下水を温めるマグマ、すなわち火山が近くに存在することだと理解している。シンガポール周辺に火山はあるのだろうか。また、その火山は地震を引き起こさないのだろうか。インドネシアはしょっちゅう地震が起きているが、シンガポールは地震が起こらないと良く言われる。
が、その話は大いに疑問が残る。
ラッフルズがシンガポールに上陸した1819年、島には150人ほどの住民しかいなかった。つまり、長く見積もっても記録が残されているのはせいぜい200年程度であり、これまでの200年間に地震がなかったからといって、これからも起きない理由にはならないだろう。ドイツでは、500年周期で起こっている大地震もあるらしいし。
シンガポールでは、最近日本の大手ゼネコンも大型案件を受注しているが、どれほど耐震能力があるのか。ちょっと、心配になる時がある。

ちょっと脱線してしまったが、別に温泉に入れるわけじゃないし、シンガポールで行くとこなくなって暇で暇で死にそうだったらちょっとは行ってみてもいいかな、レベルの場所。
話のネタに興味ある人は是非。


2014年8月17日日曜日

シンガポールで行ってみた ~試飲ができるタイガービール製造工場(Asia Pacific Brewery)

先日、有給休暇をとってTiger Beerの工場、Asia Pacific Breweryに行ってきた。
実はここ、工場が開いている平日しかツアーをやっていない。
なので、シンガポールで働いている人間にとっては、ちょっと行きづらいかもしれない。
場所的にもシティーから離れて、シンガポール本島の最西端付近だしね。


満員で入れないと困るので、まずはサイトで予約。
支払いもここで済ませる。
大人 SGD18/人
子供 SGD12/人

Tiger Brewery Tour
(https://www.tigerbrewerytour.com.sg/)

ツアーは、
①10am -
②11am -
③ 1pm -
④ 2pm -
⑤ 4pm -
⑥ 5pm -
の6枠があり、冒頭でも書いたように平日のみしかツアーは実施されない。
僕らは金曜日の5pm-の枠を予約。
僕ら以外には、白人の複数グループ6人くらい、日本人の複数グループ10人くらいだった。

こんな感じで、各時間帯の空き状況が分かる。
8月16日の午前中にこの記事を書いるけど、すでに19日(火)の5時からの枠は埋まってるね。


さて、次に行き方。
工場のHPによると、MRTでEAST WEST LINE(緑の線)でBoon Lay(EW27)まで行き、そこから182のバスに乗ってAsia Pacific Breweryという停留所まで行く方法が紹介されている。
Boon Lay駅を下りて向かいにあるJurong Pointというショッピングモールの1階にバスターミナルがあるので、ここから行くのがより分かりやすいかもしれない。

注)182Mも停車する停留所は基本的に同じ
注)シンガポールのバスでは、停留所名がアナウンスされないので、地図アプリを見たり、周りの人に聞いたりして下りる停留所の位置を把握する必要あり。Coca Colaの工場?の一つ先にあるのがAsia Pacific Brewery。




ちなみに僕らは、最西端MRT駅のJoo Koon駅まで行き、192番線のバスでSMCという停留所で下りたのだが、これは工場の裏口側に出てしまうので、工場の表口まで遠回りする羽目になりツアーに遅刻してしまったので注意してほしい。
というのも、アプリを使った自動ルート検索だとこっちが出てしまうことがあるからだ。

これが裏口。
敷地内を通らせてもらえないので(当然だけど)、遠回りして正門まで行くのに10分以上かかる。
しかも歩道がない個所もあり、大型トラックが走行しているので結構あぶない。


まずは、受付で登録、支払ったクレジットカードの確認。
パンフレットとルービックキューブをもらう。





そのあとは、パートタイムの若いアルバイトの説明で、ツアー開始。



モンドセレクションのメダルや、昔の瓶、看板などの展示。
お土産屋さんもあり。
お土産は最初のこのタイミングと、最後の試飲の直前の2回タイミングあり。

いくつか記念撮影用の場所もあり。
まぁこの辺の写真は載せないので是非自分で確認してみて。

この後は、工場の醸造釜を見たり、ビールをグラスに注いでみたり(有志の男女2人のみ)、ビデオを見たりと、ツアーだけで40分くらいだろうか。結構、あっという間に終る。
アルバイトの質はまちまちで、最初に説明をしていた女の子は歴史的経緯などは知らないみたいだった。
まぁみんなの目当ては最後の試飲だよね。

試飲は、スタートから45分間でラストオーダー。
工場で作っている8つの銘柄は無料。
輸入している7つの銘柄は1杯SGD6で有料。
ビーナッツは無料でもらえる。
とりあえず、全部の無料銘柄のビールを飲み、締めはやはりTiger。
Tiger以外の無料銘柄のビールは缶からグラスに注いでいるだけ。
Tigerは生なのでうまい!
個人的には、ARCHI PELAGOはフルーティーで苦みも少ない茶色いビールで、女性もいけると思。

右側の8銘柄が工場で醸造しているブランドで無料で飲める。
左側の7銘柄は有料の銘柄。


このバーがね、雰囲気良いんだよね。
ダーツやビリヤードもあってね。
45分はあっという間。


絶対社員とか遊びに来てるよね。
実際、社員ぽいYシャツ来てた人いたし。

帰りは、工場を出た後反対側の道路にあるバス停から182に乗りBoon Layへ。
バスの間隔が長いので、トイレに行くように!
特にビールでトイレ近くなる人はね。


ちなみに、Asia Pacific Breweryはハイネケン(オランダ)とF&N(FRASER AND NEAVE)が1932年に設立した合弁会社であり、Tiger Beerの製造もこの年に開始した。
F&Nは1898年に設立されたシンガポールの飲料・不動産大手。
飲料分野では、100プラス(ポカリに炭酸を入れたような味のもの)など圧倒的なブランドを築いている。
2013年に、タイで3番目の富豪Charoen Sirivadhanabhakdi率いるThai Charoen Corporation Group(タイビバレッジのグループ。スピリッツではタイで圧倒的なシェアを築き、その後色々な業種に進出しコングロマリットに。Chang Beerという象のマークのビールを作ってるのもここ。)がF&Nを買収。F&Nは非上場企業に。
この時買収にキリンも名乗りを上げていたらしい。

リー・シェンロン首相の弟のリー・シェンヤンがF&N会長だったが、買収後辞職。
買収の前には、Asia Pacific Breweryはハイネケンに売却されることが決まっていたため、現在はハイネケンの下でTiger Beer等を製造・販売していることになる。
※以上、ニュースソースより。

この辺、色々調べていくと面白いよね。

最後、ちょっと脱線しちゃったけど、Asia Pacific Brewery、興味ある人は是非行ってみてね。